主な観点
現在日本国家は新たなビジョンを必要としている - 『新・日本流経営の創造』第16回経済同友会企業白書より
長谷川閑史 武田薬品工業代表取締役社長 / 経済同友会 副代表幹事
日本は現在、もう一つの重要な岐路、十字路、に立っていると言えます。一連の多くの問題に面して、日本は現在、国家の新たなビジョンを必要としています。もしこのビジョンを早くに立てられなければ、国家と企業は更に多くの挑戦に立ち向かわなくてはなりません。これらの問題は日本一国だけが面しているのではなく、恐らく近い将来に中国にもやってやってくるでしょう。我々は日本企業の高成長新興市場における役割をもう一歩向上させる必要があります。同時に、我々は日本国内の経済成長にも貢献しなくてはなりません。このような過程の中で、全ての企業に対して同等に成長率を要求してはならなく、また同時に高成長領域の企業に率先して成長実現してもらうことも許容しなくてはなりません。正に70年代末期から始まった中国の成長と同じく、リーディングカンパニーは皆不断なき努力をして、そのコアコンピテンシーと競争力を高め、そして不断なき努力によって企業理念を教化しなくてはなりません。そして日本企業もまた局部的最適化型から、トータル商品最適化型へと変わっていかなくてはなりません。